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なぜ2021年の節分が2月2日?その理由は?
節分は昔1年に4回あった??
もともと節分は『季節を分ける』という意味でした。
季節は
春の始まりが・・立春。
夏の始まりが・・立夏。
秋の始まりが・・立秋。
冬の始まりが・・立冬。
季節が始まる前の日を指す言葉として「季節を分ける日」⇒「節分」と言われていました。
つまり昔は
冬から春の節分(立春の前の日)
春から夏の節分(立夏の前の日)
夏から秋の節分(立秋の前の日)
秋から冬の節分(立冬の前の日)・・と節分が1年で4回ありました。
立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれの前日を指す言葉でした。
現在は立春の前日だけ残されています。
なぜ立春だけが残ったの?
つまり立春の節分は、立夏、立秋、立冬とは少し意味合いが違うからです。
昔は立春が1年の初め、つまりお正月でした。
「1年の計は元旦にあり」という言葉もあるくらいです・・。1年の始めは誰にとっても特別に感じるものです。
今日から素敵な1年が始まる為にも立春は特別な日でもあります。
そしてそんな始まりの前日、立春の節分がつまり今でいう大晦日(おおみそか)になるわけです。
今も昔もこの日は特別な日として認識され続け、残ってきたのでしょうね。
明治維新の際に西洋の文化が日本に入ってきます。その際に西洋の暦(太陽暦)も入ってきます。
これまで立春の日の2月4日が1年の始まりであった(太陰歴)を現在の1月1日が1年の始まりになる(太陽暦)に変えてしまいます。
これまでの日本古来の行事儀式はそのまま暦が変わっても日常生活の中で浸透していきます。
こうして日本古来の大晦日が現在の節分に変わりました。
なぜ2021年節分が2月2日?
2021年の節分は2月2日です。
これには現在の暦の太陽暦が関係しています。
そもそも太陽暦とは地球が太陽を1周するのにかかる日数を1年として計算しています。
地球が太陽を1周するのにかかる日数は365.2422日。
私たちはそれを1年=365日として普段計算しています。
しかし実際は1年より0.2422日長い訳です。
この長い部分をどこかで調整しないといけません。そうでないと季節がどんどんずれることになります。
その調整がいわゆるうるう年というわけです。
うるう年で4年に1回、1日(24時間)増やして地球の動きに対して進んでしまった日付/時刻を調整するのですが、1年あたりのずれは6時間より少し短いので4年でピッタリ24時間にはならず、約45分遅れてしまうことに…。
この45分の遅れを解消するために、うるう年は400年に3回減らされます。
つまり今年2021年は季節の調整をする関係で節分が2月2日になった訳です。
来年以降(2022年以降)の節分はいつになる?
「2022年からは2月2日になるのかな?」
「しばらく2月2日が節分となって、そのうち2月1日が節分・・とズレてくるのかな?」
ふとそう思ってしまいますが、実はそんな簡単なものではないようです。
地球の動きに対して、日付/時刻は毎年約6時間進むようです。
すると2022年の節分はまた2月3日になります(笑)。
「ではそのまましばらくは2月3日でいいのかな?」
と思ったら、2025年の節分は2月2日になります。
しばらくはうるう年の翌年の節分が2月2日になり、4年に1回が2月2日になります。
うるう年と同じ年に2月2日ならわかりやすいのですが・・。何だか分かりにくいですね。
ちなみに2030年まで10年間の節分は…。
2021年2月2日
2022年2月3日
2023年2月3日
2024年2月3日
2025年2月2日
2026年2月3日
2027年2月3日
2028年2月3日
2029年2月2日
2030年2月3日
4年に1回が2月2日で、あとは2月3日のままという感じですね。
ところが・・・
2058年から2090年になると4年に2回うるう年の翌年と翌々年は節分が2月2日になるようです。
もうそうなると今から覚えられませんよね。
ちなみに立春の日が2月3日=節分が2月2日になるのは明治30年(1897年)以来124年ぶりとのことです。
100年単位で常識だと思っていたものがあっさり季節の調整でズレた訳です。
季節の調整とはいえ、本当にわかりにくいし、覚えにくい・・。
でも考えてみれば、暦の行事というものは本来、記念日のように日にちを限定するものではありません。
節分は2月2日か2月3日と広く意識して、毎年今年はいつが節分だろうと気にするのが本来のあり方なのかもしれません。
節分の恵方の決め方は?その由来
恵方とは何?
さて次に暦とは違うのですが、節分の時に気にする恵方について調べてみました。
この恵方とは・・。
歳徳神(としとくじん)という神様のいる場所を指しているようです。
この歳徳神はその年の福徳(金運や幸せ)を司る神様の事で、年徳、年神様、正月様などとも呼ばれるそうです。
なので昔の正月立春に向けて、その前日に恵方を確認してその方角に向かって、いろいろな事を行うと良いとされてきたようです。
その行いで、現在でも取り入れているのが、大阪発祥の風習「恵方巻」です。
「恵方巻」を節分の夜に恵方に向かって願い事を思い浮かべながら丸かじり(丸かぶり)し、言葉を発せずに最後まで一気に食べきるというものです。
恵方の決め方は?
この「恵方」つまり歳徳神のいる場所は毎年変わり、その度に恵方も変わっていくと言われています。
さてその恵方とは、どのように決めるのでしょうか?
この恵方は基本的に四方(しほう)と十干(じっかん)を組み合わせることにより、その年の恵方が決まります。
四方とは東西南北のことです。
十干とは 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸(こう おつ へい てい ぼ き こう しん じん き) のことです。
中国から伝わり、暦の表示などに用いられています。
この十干と恵方の組み合わせで、その年の歳徳神のいらっしゃる、恵方を決めるのです。
ちなみに2021年の恵方は「南南東」です。
<<早見表>>
ちなみに毎年の西暦の一の位の数字でその年の恵方の方角がわかりますよ。
西暦の1の位 | 十干 | 恵方(方角) |
4又は9 | 甲・乙 | 東北東 |
0又は5 | 己・庚 | 西南西 |
1又は6 | 丙・辛 | 南南東 |
2又は7 | 丁・壬 | 北北西 |
3又は8 | 戊・癸 | 南南東 |
節分2021年が2月2日のまとめ
今年2021年の節分は2月2日です。その理由はなぜなのでしょうか?
太陽暦の暦を季節の調整の為に2021年は2月2日が節分になりました。
しばらくは、うるう年の翌年が2月2日になる等、4年に1回が2月2日になります。
ただそれも覚えにくいので2月2日か3日あたりが節分と意識して、毎年節分を調べるのもいいかもしれませんね。
また恵方は歳徳神という正月の縁起のいい神様のいる場所のことで、今年2021年は南南東です。
2月2日は恵方を向いて、2021年がすてきな年になるように願いましょう。
きっと2021年は素敵な年になりますよ。